ラストドリップデザインズ|LAST Drip Designs|ラスドリ

Maintenance|Leather Care

無染色無垢の本ヌメ革の育て方

Non-Foundation Leather Care

経年変化のステップ|下(0ヶ月)、左上(~6ヶ月)、右上(~1年以上)

 

 

①はじめに|本ヌメ革とは何か

Non-Foundation Leather(ノンファンデーションレザー)はラストドリップデザインズが展開する「無染色・無垢の本ヌメ革」のことを総称してそう呼んでいます。

 

本ヌメ革の定義=「タンニン鞣しのみで仕上げた無染色のヌメ革」のことを指します。その上で、染色している革も含めた場合には「ヌメ革」と総じて言います。私たちが知る”ヌメ革”の多くは、染色し銀面を整えたヌメ革であったりします。

 

 

本ヌメ革のメリット・デメリットは?私たちが感じる限りの表現となりますが・・・

 

メリット=革本来の経年変化を十二分に楽しむことができ、日々の記憶が明確に刻まれる。また、革本来の風合に違和感がない。

 

デメリット=無染色なので「雨染み、傷、汚れ」が染色革よりも目立つ。革の個体差があるため、毎度、お届けする作品の風合が多少異なる。

 

メリット・デメリットの感じ方は、個人差が大きいのが正直なところですが、少しでも多くの方に「ノンファンデーションレザー」と上手く向き合い、楽しみながら長くご愛用頂けるよう、ここからメンテナンス方法について簡単ですがご案内させて頂きます!

 

 

②メンテナンスのタイミングについて

お手元にお届けする際のノンファンデーションレザーには、「革の柔軟性を維持するのに必要十分な油分」が含まれています。

 

ただ、この油分は日常生活の中で少しずつ損なわれていくものであり、ご利用環境によってその具合は大きく変化します。また、油分と同様に保湿の観点からすると水分量も最小限必要な要素となってきます。

 

 

Q1.紫外線や陽射しの強くあたる所でご愛用になる場合

  A.最低でも1ヶ月に一度の油分補給を行いましょう。

 

Q2.陽の当たらない所でご愛用になる場合

  A.最低でも3ヶ月に一度の油分補給を行いましょう。

 

Q3.鞄などのオイルケア頻度

  A.最低でも1ヶ月に一度の油分補給がオススメです。

 

Q4.小物などのオイルケア頻度

  A.最低でも3ケ月に一度の油分補給がオススメです。

 

〇鞄などは日光や紫外線のほかに、外的要因(埃、雨風)にさらされることが多いため最低でも1ヶ月に1度は、鞄の表面の拭き掃除とオイル補給がオススメです。頻繁に使っていれば、水分量は空気中にある湿気を吸い込み安定しますが、表面に付着する埃や汚れは定期的に拭きあげておかないと毛穴詰まりを起こして油分補給の妨げになったり、劣化の原因になります。 

 

〇小物類は逆に普段、良く手で触れることが多いため、手の表面から油分が少しずつながらも補給されていると言われています。また、良く手で触れているため埃も定着し辛く、そこまで短いスパンで拭き掃除やオイル補給をする必要がないと考えられています。ただ、しっかりと汚れの付着を防ぎ、美しい経年変化を楽しむという観点からすると、1~2ヶ月に一度、オイルメンテナンスをしている方が革の表面は綺麗に保たれやすい傾向にあります。

 

【豆知識】

長く使わない時は・・・風通しが良く、陽の当たらない場所で埃などが付着しないように天然繊維の布や不織布にくるんで保管しましょう。湿気などによってカビが発生してしまうこともあるため、定期的に状態チェックをして拭き掃除やオイルケアをすることも大切です。カビが発生したり、革が乾燥して裂傷が起きると復元できませんのでご注意下さい。

 

 

③ケアの手順について

 

①革表面の埃などを柔らかい布で払うように優しく拭き上げる。

 

拭き上げ用の布でオススメなのは、着古した天然繊維のTシャツなどです。革の銀面を強く擦るといらぬキズや光沢が生じてしまうことがあるため、柔らかめの生地で優しく拭き上げましょう。

 

 


 

②オイル補給を行う。

 

オイル補給では、2種類の選択肢があります。1つは植物油脂。2つめは動物油脂。これによって革の経年具合が別れてきます。

 

〇植物油脂のオススメポイント

植物油脂は初心者の方にオススメで、「適度な油分量を確保しつつ、ゆっくりと経年変化する」傾向にあります。また、固形クリームタイプを使うと油を塗り過ぎたとしても後から拭き取ることができ、油シミができにくいのもオススメの理由となります。あとは、植物油脂系は総じて「臭い」が柔らかいため、革本来の香りを損なうこともありません。

 

〇動物油脂のオススメポイント

動物油脂はやや上級者向けのケアクリームになり、「革を柔らかく馴染ませたい、経年変化を早く楽しみたい、傷や汚れを馴染ませたい」という方にオススメです。植物油脂と比べて、動物油脂は革との相性が抜群に良いので革馴染みは圧倒的に動物油脂が勝ります。ただ、その分、浸透が早く上手く塗布しないと油シミの原因になることもしばしばです。また、動物油脂系は「動物臭」が多少あるため、革に塗布した後、数日臭いが残ることもあります。

 

LAST Drip Designsでは本ヌメ革のタンニン香を損なわない「植物系油脂」の利用をオススメしております。

 


 

③ブラッシングで油分を浸透させる。

 

オイルを塗布した後は、ブラッシングをして革の銀面や毛穴から革の奥まで油分を浸透させるとより美しい経年変化を感じることができます。手塗りしただけですと、油分が偏っていることも少なくありません。そのため、馬毛など毛質の柔らかいブラシで満遍なく革の表面を擦ってあげることで油分を均等に刷り込むことができます。ブラッシングも力強くではなく、あくまでも優しく撫でるようにブラッシングしましょう。

 

 


 

④コバの毛羽立ちが目立つときは、銀面と同じくオイルを補給して優しく磨くのもアリ。

 

ラストドリップデザインズの革作品のコバ仕上げは、ワックス樹脂による無垢な磨き仕上げに留めています。

 

そのため、使い続ける先ではコバが毛羽だってくることがあります。毛羽立ちが目立ちはじめたら、銀面のオイル補給と一緒にコバにも少量のオイルを塗布して磨いて頂ければと思います。毛羽立ちが馴染むとともに、革と一緒に経年変化が美しくなります。

 

 


 

⑤最後に、柔らかい布でもう一度全体を拭き上げる。

 

1~4のケアを一通り終えたら、最後に綺麗な柔らかい布で拭き上げましょう。これを行うことで、革全体の保湿が安定し美しい経年変化に繋がります。

 

注意!・・・くれぐれも①で使った布を再利用しないようご注意下さい!せっかく拭き取った汚れを最後にまた付着させてしまい、汚れが定着する原因となります。

 

 

この手順を革の状態を見ながら、定期的に行うことで美しい経年変化を楽しむことができます。ご自身でやって難しいケアがあれば、お気軽にご相談下さいませ。内容により費用を頂く場合がございますが、当アトリエにてプロメンテナンスの対応も行っております。

 

 

④濡れた、汚れたときの対処法と心構え

日常の中で、一番つきやすい汚れは「シミ」だったりします。手に付着していた水気が革に付着する程度では水シミにはなりませんが、水滴上の水分が一定期間その場に付着していると「水シミ」ができて、その部分だけが色濃くなってしまいます。そのため、雨に打たれた革はどうしても水シミが残ってしまいます。

 

※水気の定義=目で見て水滴になっていない状態。水分の定義=目で見て水滴になっているとわかる状態。をここでは指します。

 

 

一般的についてしまった水シミや汚れは、一度付着すると完全に消すことはできません。

 

それではどう対処するかというと、シミや汚れが革と一緒に馴染むよう「根気強くケアを続け、飴色になるほどに愛用し、楽しみ続ける」ことが大切です。瞬間的についたシミはどうしても目立って気になりますが、いずれはそれ以上の傷や汚れが付着するもの。

 

 

そのため、私たちとしては「そのくらいは当たり前」と思って、この無染色・無垢の本ヌメ革と向き合って頂けたらと思っています。

 

クロム鞣しや顔料染めの一部の革では、こういったシミや汚れが付着しにくい革も存在しますが、ラストドリップデザインズのノンファンデーションレザーは「無染色・無垢の本ヌメ革」です。

 

一般的な染色したヌメ革以上に経年変化も含めて早いのが特徴です。ついた傷も汚れもシミも全てが「思い出として刻まれることを楽しむ」くらいの気持ちで、革作品をご愛用頂けると嬉しく思います。

 

 

実際にご愛用頂いているお客様より頂いた経年変化のお写真です。同じタイミングで使い始めてそれぞれの経年変化が表れています。

 

鞄に入れて持ち歩くことが多い方は、比較的経年変化が遅く肌色の風合を保ったまま艶が増していきます。陽射しにあたる状態や手仕事などが主となる方は右側のように色濃く経年変化しやすい傾向です。

 

 

⑤日々を刻む私だけの本ヌメ革作品を楽しんで下さい。

最後になりますが、ラストドリップデザインズのコンセプトとして、「for You , always be with you」という言葉があります。

 

 

明日も、今日も、昨日だって

いつもわたし(あなた)のそばに

 

是非、長くご愛用頂いて「わたしだけの道具」として楽しんで頂ければ幸いです。何かお困りの際にはお気軽にご相談下さいませ

 

レザーメンテナンスグッズはこちらをクリック

 

※通販サイトからお立ち寄りのお客様は、ブラウザを戻っていただくとすぐにショップにお戻りいただけます。

 

このページはブランドサイトにてご案内しております。

LAST Drip Designsがデザインしたプロダクトはこちら

SHOPPING SITE SHOPPING SITE arrow_right
PAGE TOP