ノンファンデーションレザー
Non-Foundation
Leather
無染色ヌメ革を、素材として“そのまま”伝えるために
ノンファンデーションレザーとは、LAST Drip Designsが提案する 「無染色・無垢のフルベジタブルタンニン鞣し革」です。
色を整えるための染料・顔料、表面を均すための加工を行わず、 香り・ムラ・トラ・シワ・小キズといった個体差までを“素材の表情”として受け入れる—— そんな、素肌のようなヌメ革です。

目次(クリックで開きます)
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ノンファンデーションレザーとは
ノンファンデーションレザーは、ラストドリップデザインズが提案するオリジナルのヌメ革です。
国内タンナーで鞣し(なめし)を行い、アトリエで最終の仕上げを整えながら、一枚ずつ作品へと仕立てています。
ここで大切にしているのは、「整える」よりも「そのまま伝える」こと。
素材がもともと持っている表情を、なるべく隠さずに残します。
無染色のヌメ革は、どの部位を裁断しても違和感が出にくく、ムラやトラ、シワが「欠点」ではなく「景色」として馴染みます。
まず感じるのは、香り
無染色・無垢のヌメ革は、薬品臭がほとんど残りません。
ふっと立ち上がるタンニンの香りは、この素材が“無垢”であることのサインでもあります。
※香りの感じ方は個人差があります。季節や温度でも立ち上がり方が変わります。
無染色ヌメ革の美しさの秘密

市場で見かける「ヌメ色」の多くは、肌色を整えるための下地染めや、銀面への仕上げが入ることがあります。
見た目が均一で扱いやすい反面、素材が本来持っている個性は、少しだけ“ならされて”しまうこともあります。
ノンファンデーションレザーは、その工程を持ちません。
だからこそ、ムラやトラ、シワ、小キズまでが自然に現れ、ひとつとして同じ表情になりません。
触れたときに分かる、“ゆらぎ”
無垢な状態の銀面は、部位ごとに触感が揺れます。
「さらり」「しっとり」「わずかな凹凸」——その違いは欠点ではなく、自然素材の奥行きです。
タンニン鞣しという製法
タンニン鞣しとは、植物の樹皮などから抽出されるタンニン成分で、皮を“革”へと変化させる伝統的な製法です。
ノンファンデーションレザーは、このタンニン鞣しの特性が素直に表れる素材です。
- 光や空気、手の油分などの影響で、色や艶がゆっくり育つ
- 使うほど繊維が締まり、手に馴染む感覚が増す
- 水分の影響を受けやすく、扱い方で表情が大きく変わる
※上記は一般的な特性です。変化は使用環境・頻度・個体差で異なります。
無垢であるがゆえの注意点
「無染色・無垢」にこだわるからこその難しさもあります。
ここは“買う買わない”の前に、素材として知っておいてほしい部分です。
- 日焼け(色の変化)が早い:作品化して保管しているだけでも、変化が進むことがあります。
- 水分の影響を受けやすい:水滴はシミの原因になり得ます(扱い方で味にもなります)。
- 個体差が見えやすい:ムラ、トラ、シワ、小キズは“表情”として現れます。
できる限り“無垢な状態”でお届けするため、ノンファンデーションレザーは 受注生産・直接配送を基本としています。
皮革種類別の特徴
牛革/豚革/鹿革/馬革
ノンファンデーションレザーは「無染色・無垢」であるぶん、革の種類ごとの個性も、そのまま表に出ます。
ここでは、当店で扱う代表的な4種について、特徴と扱いの傾向をまとめます。
“基準になる強さ”と、表情の安定感
繊維密度が高く、ヌメ革において「丈夫さ・馴染み・経年変化」のバランスが取れているのが牛革です。
無染色の場合、色の深まりや艶が素直に現れやすく、ムラやトラも素材の景色として馴染みます。
- 良い点:強度と質感のバランス/艶・色の深まりが出やすい
- 注意点:水滴シミは出やすい/部位差(トラ・シワ)ははっきり出る
“毛穴の景色”が素材のアイデンティティ
薄くて軽く、通気性が高いのが豚革の大きな特徴です。
表面には三点の毛穴が特徴的で見えやすく、無染色だとその個性がより素直に出ます。
- 良い点:軽い/薄くてもハリが出やすい/通気性のよさ
- 注意点:生きた証である小キズ・擦り傷が表情にでる/部位による厚みに差がある
“柔らかさ”が先に立つ、しっとりした革
繊維がほぐれやすく、最初からしなやかで、手に吸い付くような触感を感じやすい革です。
一方で、豚革と同様に活きた証であるキズ・シミなどが銀面に表れやすいです。
- 良い点:しなやか/触感が心地よい
- 注意点:生きた証であるシミ・キズが表情にでる/自立できないくらい柔らかい
“緻密さ”が艶として立ち上がる希少革
コードバンは、馬のお尻のごく一部(緻密な層)から得られる希少革です。
繊維が非常に緻密で、艶の立ち上がりが特徴的に出ることがあります。
- 良い点:艶が非常に美しく育つ/密度が高く表情が独特
- 注意点:水分で“波打ち(うねり)”が出る場合がある/擦れ・圧の跡が残りやすいことがある
※上記は一般的な傾向です。個体差や仕上げ・部位差・使用環境により、感じ方は変わります。
良い点・注意点の比較
同じ「無染色・無垢」でも、革の種類によって“出やすい魅力”と“出やすい癖”は変わります。
ここでは、5つの指標で「傾向」を見比べられるように整理しました。

※この指標は、LAST Drip Designsが扱う本ヌメ革(ノンファンデーションレザー)を基準にした“見比べ用のグラフ”です。
個体差・部位差・厚み・仕上げ・使用環境により数値は前後しますが、革選択の参考としてご覧ください。
「小キズ・シミ・ムラ」は、体毛の特徴だけでなく、飼育環境(家畜/野生)やその動物の習性によっても出やすさが変わります。
例えば、牛は虫刺されや個体同士の擦れ、豚は泥に身体を擦りつける習性、鹿は森林での外的要因、馬(コードバン)は部位が限定される一方で虫刺され跡や血筋が目立つ場合があります。
※上記は「傷が付く=悪い」ではなく、素材が歩んだ時間の痕跡として現れるものです。
| 皮革 | 良い点(出やすい魅力) | 注意点(出やすい癖) |
|---|---|---|
| 牛革(カウハイド) | 強度と質感のバランスがよい 艶・色の深まりが素直に出やすい ムラ・トラが“景色”として馴染みやすい | 水滴シミが出やすい(無垢ゆえに) 部位差(トラ・シワ)がはっきり見える |
| 豚革(ピッグスキン) | 軽い/薄くてもハリが出やすい 三点毛穴が素材の表情として素直に出る 通気性の高さが素材感に表れやすい | 小キズ・擦り傷が表情に出やすい 部位による厚みに差がある |
| 鹿革(ディアスキン) | しなやか/しっとりした触感が特徴 柔らかさが表情として早く現れやすい | シミ・キズが“生きた証”として表情に出る 注意自立できないくらい柔らかい |
| 馬革(コードバン) | 艶が非常に美しく育つ 密度が高く、表情が独特 | 水分で“波打ち(うねり)”が出る場合がある 擦れ・圧の跡が残りやすいことがある |
※上表は「ノンファンデーションレザー(無染色・無垢)」の前提で、特徴が出やすいポイントを整理したものです。
まとめ(素材仕様)
ノンファンデーションレザーは、色を整えず、表情を隠さず、時間の変化を受け止める素材です。
使い手の暮らしが、そのまま革に“記録”されていきます。
素材データ
| 素材名 | ノンファンデーションレザー(LAST Drip Designs オリジナル) |
|---|---|
| 皮革種類 | 牛革 豚革 鹿革 馬革 |
| 鞣し | フルベジタブルタンニン鞣し |
| 染料・顔料 | 不使用 |
| 銀面加工 | 塗装仕上げなし |
| 特徴 | タンニンの香り/個体差(ムラ・トラ・シワ等)/経年変化 |
※「表情の豊かさ」にはタンニンムラのほか、トラ・シワ・小キズなどが含まれます。
無染色ヌメ革の魅力として、お楽しみいただければ幸いです。
この素材を用いた作品は、公式通販にてご覧いただけます。
公式通販:Non-Foundation Leather 一覧
補足情報|素材別傾向一覧
本文を読み終えた方向けに、素材の“表情の出方”を写真で整理しました。
個体差・部位差はありますが、見比べると選びやすくなります。




※写真は「違いを掴むための目安」です。仕上げ・厚み・使用環境で印象は変わります。