革好きなら知っておきたい!クロムなめしの特徴や見分け方について
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動物の皮を革へと加工するためにもっとも重要なのが「なめし」という作業です。なめしは、植物から抽出されるタンニンを使用する方法と、クロム化合物を使用する方法に分けることができます。今回は、革作りの主流となっているクロムなめしの製法や特徴についてご紹介します。
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クロムなめしとは?
クロムなめしとは、鉱物から採れるクロム化合物や塩基性硫酸クロム塩という薬品を使って行うなめしの製法です。古代から革のなめしには植物性のタンニンが使用されてきましたが、1800年代後半のドイツで、クロムなめしが開発されました。
クロムなめしの魅力は、タンニンなめしに比べると、短い期間で大量に革を生産できる点にあります。そのため、軍用品に使用するための革の需要が高まると同時に、タンニンなめしからクロムなめしへと切り替えられていきました。現在、一般的に流通している革製品の中でも、その多くがクロムなめし革となっています。
クロムなめしの見分け方
クロムなめしとタンニンなめしを見た目だけでは判別するのは難しいため、臭いや質感でチェックするのがおすすめです。クロムなめしの場合には、天然素材を使用したタンニンなめしに比べると、鼻につくような臭いがすることが多くなっています。
また、クロムなめしはタンニンなめしに比べると、柔らかい仕上がりになるのが特徴です。革を伸ばした時に伸縮性がある場合には、クロムなめしである可能性が高いといえるでしょう。
クロムなめしの特徴
次に、クロムなめしの特徴についてご紹介します。
摩擦・水分・熱に強い
クロムなめしは、摩擦や水分に強いのが特徴です。タンニンなめしは水に濡れてしまうとすぐにシミになってしまうのに対して、クロムなめしであれば水分を弾きやすく、水分が浸透するまでに時間がかかります。とはいえ、防水加工が施されているわけではないので、クロムなめしであったとしても水分には十分に気をつけましょう。
また、タンニンなめしは耐熱性が90℃までであるのに比べ、クロムなめしは120℃の熱に耐えることができます。
軽い
タンニンなめしに比べると、オイルをあまり使用しないためより軽い仕上がりになります。また伸縮性も高く、さまざまな革製品に加工しやすいのが特徴です。
カラーリングしやすい
クロムなめしは仕上がりが白っぽい色になることから、カラーリングしやすいのが特徴です。鮮やかな色味の革も自由に作ることが可能です。
クロムなめしのお手入れ方法
次に、クロムなめしのお手入れ方法についてご紹介します。
ホコリやゴミを取り除く
革製品を使用した後は、こまめにホコリやゴミを取り除くようにしましょう。その際は革を傷つけないように革用のブラシや柔らかいクロスを使用することが大切です。使用後にこまめに拭き落とすことで汚れが定着して落ちにくくなることが防げます。
革用クリームや革用クリーナーでお手入れする
定期的に革用クリームや革用クリーナーでお手入れすることで、より長く美しい状態を保つことができます。革用クリームを塗る場合には、塗りすぎてシミにならないように数回に分けながら少量ずつ薄く塗るのがポイントです。
日々のお手入れで落とせない汚れがある場合には、革用クリーナーを活用するとよいでしょう。革用クリーナーでも落ちないような汚れは、自分で無理に対処するのではなく、専門のクリーニング店に相談するのがおすすめです。
まとめ
今回は、クロムなめしに注目して、その製法や特徴についてご紹介しました。タンニンなめしに比べると革の変化が出にくいといわれていますが、さまざまな用途に合わせて加工しやすいのが大きな魅力となっています。使い方や好みに合わせて、自分に合った革を選んでみましょう。
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掲載元
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