ヌメ革とは|特徴や「ヌメ」の意味を解説
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革製品を見ていると、ヌメ革の製品に出会うことがあります。ヌメ革とは、タンニンなめしで作られた革のこと。着色や表面加工を施さずに仕上げられるのが特徴です。この記事ではヌメ革の特徴について詳しく紹介し、「ヌメ革」の名前の意味についても解説していきます。「ヌメ革」について知りたい方はぜひ読んでみてください。
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ヌメ革の特徴
革にはさまざまな種類や仕上げ方があり、それぞれに特徴があります。ヌメ革にも他の革とは違う特徴があり、その特徴が人々を虜にしているのです。ヌメ革が持つ4つの特徴を見ていきましょう。
環境に優しいタンニンなめし
ヌメ革とは、タンニンなめしで作られた革のことです。「なめし(鞣し)」とは革が腐敗しないようにする加工のことで、動物の皮はなめしを経て革になります。ヌメ革に施されるタンニンなめしは「植物タンニンなめし(ベジタブルタンニンなめし)」とも呼ばれ、植物に由来するタンニンに漬ける手法です。
クロムなどの化学物質に漬けるなめし方もある中で、タンニンなめしは加工時の排水や廃棄物、また革を焼却した際にも有害物質を生まない環境に優しいなめし方だと言えます。日本では主にミモザから抽出されたタンニンを使用するのが一般的です。
表面に加工がない
ヌメ革は仕上げ加工(フィニッシング)を施さないため、タンニンなめしの色と、革本来の風合いが残るのも大きな特徴です。革の仕上げ加工方法には、オイルを含ませるものやウレタン樹脂を塗布するものなどがあり、仕上げ加工の方法によってそれぞれオイルレザーやエナメルレザー、スウェードなどと呼ばれる革になります。
経年変化が楽しめる
耐久性を上げる仕上げ加工をしないため、使えば使うほど経年変化が現れていきます。革の経年変化は「エイジング」と呼ばれ、その味わい深く美しい変化を楽しむ方も多いです。一方で、タンニンなめしは油や水分を吸収しやすいため、汚れやすいという注意点もあります。ヌメ革の経年変化については、また後ほど紹介していきます。
しっかりした質感
タンニンなめしを施したヌメ革は、肉厚でしっかりとした質感に仕上げた革が多いのも特徴です。はじめは伸びや弾力はあまりなく、使っていくうちに柔らかくくったりとしていきます。また革そのものの持つ手触りや風合いを活かすので、素朴でありながら上品な質感でもあります。
ヌメ革の「ヌメ」の意味
ヌメ革の「ヌメ」は、「ぬめり」に由来しています。しかしこの「ぬめり」はぬるぬるしたものを表すぬめりではなく、革の感触を表す革の専門用語。革のなめらかでしなやかな、手に吸い付くようなシルキータッチの感触を「ぬめり感」などと表現するのです。英語では「Vegetable tanned leather」などと呼ばれています。
ヌメ革の経年変化
最後に、ヌメ革の最大の特徴とも言える経年変化について紹介していきます。
色艶が増す
ヌメ革は一般的に牛の原皮が使われることが多いので、仕上がりはベージュの明るいものが多いです。タンニンなめしは空気や紫外線に触れると酸化して色が変化するため、使ううちにどんどん濃くなっていきます。また使い込むうちに傷が増えながらもツヤが出て、味のある見た目に変化します。
しなやかに手に馴染んでくる
手で触れるほどに、そしてレザークリームなどで丁寧にお手入れするほどになめらかな質感に変化していきます。しっかりとお手入れしながら使うと、しなやかに手に吸い付くような質感にも。また角に丸みが出るなど、使い込むほどに使う人に合わせて形も変わり、持ち主の手に馴染む自分だけのアイテムになっていくのです。
ヌメ革とは、使いながら仕上げ加工をしていく革
ヌメ革の特徴を挙げ、「ヌメ革とは何か」について紹介しました。ヌメ革には他の革にはないさまざまな特徴がありますが、何よりも特徴的なのは「経年変化が楽しめる」ことでしょう。使いながら色や質感が変化し、自分だけの革製品へと仕上げ加工が施されていくのです。本革らしい風合いや使用感を感じたい方は、ぜひヌメ革のアイテムを使ってみてください。
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掲載元
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